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3Dランチャ用モデル作成時の注意事項を調べる その3(3Dランチャのライティング)

本日は HoloLens RS4 Preview の調査枠です。
前回の続きとなります。今回はモデルのランプ設定についてです。
bluebirdofoz.hatenablog.com

3Dランチャのライティング

WindowsMRの3Dランチャでは、設定するモデルにランプオブジェクトを含めても光源の効果は得られません。
試しに以下のような2種類のオブジェクトを作成します。まず一つ目はランプオブジェクトを含んだモデルです。
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一方はランプオブジェクト無しのモデルを利用します。
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それぞれHoloLensにインストールして投影すると以下のように等しく照明がない状態で表示されます。
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以下の公式ページの Lighting 項目にある通り、WindowsMRの3DランチャはHome空間の光源の影響を受けてライティングが行われるようです。
その上でHoloLensではHome空間に光源が設定されていないようです。
docs.microsoft.com

光源がないため、薄暗い色合いになってしまうので、なるべく明るくしたいところです。
試しに、マテリアルの放射の値が 0.5 のモデルと 1.0 のモデルを用意して比較しました。
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比較の結果、あまり差を感じませんでした。左が 0.5 右が 1.0 です。
共に陰影なしの基礎の色が出力されているように見えます。
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因みに。更に放射の値を 1.0 を超える値、ここでは 1.2 に設定してみました。
つまりオブジェクトが発光するまで値を振り切って設定してみました。
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するとモデルが表示できませんでした。
先程のランプオブジェクトの事例を考えるに、発光するオブジェクトはNGという条件があると考えられます。
モデルによっては気づかぬ内に引っ掛かりそうな条件なので覚えておいた方が良いでしょう。
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色を明るくする解決方法ですが、現状では基礎の色をできるだけ明るくしておく以外の方法が見つかりませんでした。
この解決方法に即した上で、HoloLensのHome空間で疑似的にでもライティングを行いたいのであれば、ベイクが一つの解になるかもしれません。
bluebirdofoz.hatenablog.com

ベイクを実行すると、Blender上でライティングされた色情報をテクスチャに焼き込むことができます。
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HoloLens上では以下のように表示されます。右がベイクしたモデルです。
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キャプチャだと暗めに見えますが、実際に見るとなかなか良い感じに発色して見えます。