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ARとVRデバイスを色々調べてまとめる(Mirage Solo)

ARとVRデバイスを色々調べてまとめる VR枠その6 Mirage Solo です。

スペック

本体スペック

プロセッサQualcommAPQ8098オクタコアプロセッサー(最大2.45GHz)
OSDaydream 2.0
メインメモリ4GB
フレッシュメモリ64GB
オーディオAndroidN Proオーディオ
マイクデュアルマイク
ワイヤレス通信802.11 a/b/g/n/ac
BluetoothBluetooth 5.0(BLE対応)
本体寸法約204.01×x269.5×179.86mm
本体質量約645g

ディスプレイ

視野角110度
解像度2560×1440
ディスプレイ5.5型IPSパネル
レンズ非球面フレネルレンズ

搭載センサ

センサジャイロセンサー、加速度センサー、電子コンパス、近接センサー
カメラWorldSense対応デュアル・モーション・トラッキング・カメラ

バッテリー

種類リチウムイオンポリマーバッテリー
容量4000 mAh
使用時間約3時間
容充電時間約3時間(ACアダプター使用時)

その他

インタフェースUSB Type-Cポート、ヘッドフォン・ジャック、microSDカードリーダー
付属品モーション・トラッキング・コントローラー、イヤホン、ACアダプター、USBケーブル

参考:Lenovo Mirage Solo with Daydream
   https://www3.lenovo.com/jp/ja/vr-smartdevices/augmented-reality/lenovo-mirage-solo/Mirage-Solo/p/ZZIRZRHVR01
参考:Lenovo Mirage Solo with Daydream 製品仕様書 ZA3C0011JP
   https://www3.lenovo.com/jp/ja/static/catalog/vr-2018_mirage_solo_rt_0424
参考:Lenovo Mirage Soloが日本上陸。体育会系VRデバイスの真打ちとなるか?
   https://japanese.engadget.com/2018/04/24/lenovo-mirage-solo-vr/

価格

直販モデル5万5,296円税込
※ 直販モデル価格

長所/短所

長所

スタンドアローン機のため、単体動作可能
・ケーブルレスで6DoFのルームスケールVR
・カメラセンサによるインサイドアウト方式の位置トラッキング
・充実した本体の搭載デバイス

短所

スタンドアローンVR機としては高額な価格設定
・対応コンテンツの不足

アプリ開発環境

Google VR SDK
・Unity/Unreal Engine 4など
参考:GoogleVR
   https://developers.google.com/vr/
参考:Downloads and Samples
   https://developers.google.com/vr/develop/unity/download#google-vr-sdk-for-unity

コメント

Lenovo社より2018年5月11日から店頭販売が予定されているHUD型VRデバイスです。

優れた点について

何よりスタンドアローンVR機でありながら 6DoF のルームスケールVRを実現している点です。
Mirage Solo は視点の360度回転だけではなくユーザの位置トラッキングも実現しています。
これまでの GearVR などのスタンドアローンVR機は位置トラッキング機能がありませんでした。
また、6DoF のルームスケールVRを実現する既存のOculusやVIVEは外部PCが必要でした。
スタンドアローン機であるため、移動の際の妨げとなるコードの配線もありません。

インサイドアウト方式の位置トラッキング

更に Mirage Solo はカメラセンサによるインサイドアウト方式の位置トラッキングを採用しています。
このため、周辺機器として外部センサをセッティングする必要もありません。
また、センサによるルームスケールの制限もありません。
Mirage Solo を装着するだけでよいので、手軽に 6DoF のVR体験を行うことが可能なようです。
(とはいえVR機器を装着したまま、制限なく動き回るのは危険を伴うので移動範囲には注意しましょう)

価格について

5万5,296円という価格は、スタンドアローンVR機としては高額に見えます。
しかし、既存のGearVRなどのVR機器は位置トラッキングを実現していません。
スタンドアローンインサイドアウト方式のポジショントラッキングを実現している点を考慮すると、むしろ安価と考えることもできます。

対応コンテンツについて

スタンドアローン機であることに加え、OSは Daydream となるため、SteamVRなどの高品質なVRコンテンツは利用できません。
VRは結局のところ、体験できるコンテンツの存在が重要なので、キラーコンテンツが欲しいところです。
特に位置トラッキングに対応した Daydream のコンテンツがどれほどあるのかが不明です。

VIVE Proとは違った観点の次世代VR機器

前回、VIVE Pro を次世代のVR機器として紹介しました。
Mirage Solo は VIVE Pro とはまた違った観点での次世代のVR機器と言えます。
VIVE Pro が解像度アップによる没入感の向上に主眼を置いた次世代機とすれば、Mirage Solo はスタンドアローン化による体験の手軽さと快適性に主眼を置いた次世代機です。

個人的に買ってみたいと思いつつ、やはりコンテンツの不足感に及び腰です。
位置トラッキング可能なスタンドアローンVR機という点は、現状では希少な特徴なので、VR開発者にとっては面白いハードだと思います。