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HoloLens用のオリジナルモデルを作成する その36(リップシンクの表情モーフを作成する)

本日はホロ恋子モデルの作成枠です。
ホロ恋子モデルにリップシンク用の表情モーフを作成します。
3d.nicovideo.jp

最初に、キャラクターに追加する表情モーフの種類を決定します。
推奨されている表情モーフの種類はデータによって異なります。

一例として、以下は VRM でデフォルトでサポートされている表情のプリセットです。
ブレンドシェイプの設定 - dwango on GitHub

● 待機状態の表情
  - Neutral
● リップシンク
  - A
  - I
  - U
  - E
  - O
● 瞬き
  - Blink
  - Blink_L
  - Blink_R
● 喜怒哀楽
  - Fun
  - Angry
  - Sorrow
  - Joy
● 視線制御
  - LookUp
  - LookDown
  - LookLeft
  - LookRight
● その他
  - Unknown

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ホロ恋子モデルはこの VRM の表情のプリセットに合わせて表情モーフを作成します。
今回はこの内、リップシンクの表情モーフ「A」「I」「U」「E」「O」を作成していきます。

表情モーフの作成は Blender 上でシェイプキーとして作成します。
シェイプキーを作成するオブジェクトを選択し、[データ]タブを開きます。
[シェイプキー]パネルの[+]ボタンをクリックして、シェイプキーを追加します。
[Basis]というキーが生成されます。
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[Basis]は基本状態を示すシェイプキーです。
もう一度[+]ボタンをクリックして、変形用のシェイプキーを追加します。
[Key 1]というキーが生成されます。
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シェイプキーの名前を[Lip_A]に変更し、シェイプキーを選択した状態で[編集モード]に切り替えます。
口部分のメッシュ形状を編集し、「あ」の発音を行う際のリップシンクを作成します。
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[オブジェクトモード]に戻し、シェイプキーの[Lip_A]の値を[1.0]に変更して表情を確認します。
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同じ要領で、「い」「う」「え」「お」の合計5つの表情を作成します。

それぞれの発音時の表情を作成するため、意識する点は以下の通りです。
・「あ」
 顎が動くくらいに口が大きく縦に開きます。更に口角が上がり、横にも口が広がります。
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・「い」
 口は縦に広がりません。口角が横に広がり、口の形が横一文字に開きます。
 歯が見えるとより分かりやすいです。
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・「う」
 口角が内側に寄り、口をすぼめた様になります。縦にも広がらず、口の形は小さな円を作るようになります。
 口の端は閉じられて鋭角を作ります。
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・「え」
 口は大きく広がりますが「あ」の発音と比べて縦の広がりが小さくなります。
 口角を下がり気味にして、上から下に広がるような口の形を作ると良いです。
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・「お」
 口角は内側に寄り気味で、口は「う」の発音よりも大きな円を形作ります。
 顎は少し縦に動かし、口の端は鈍角を作ります。
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凡そ、全体としては以下のようなイメージで口の広がりを作ると良いと思います。
「あ」:縦の広がり 大、横の広がり 大
「い」:縦の広がり 小、横の広がり 大
「う」:縦の広がり 小、横の広がり 小
「え」:縦の広がり 中、横の広がり 大
「お」:縦の広がり 大、横の広がり 小