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MRTKのUnityエディターのglTFインポータを試す

本日は MRTK の小ネタ枠です。
MRTKのUnityエディターのglTFインポータを試してみます。

MRTKのglTFインポータ

通常、Unityエディタは glTF 形式の3Dデータをそのままインポートしても3Dモデルとして扱う事はできません。
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MRTKには glTF 形式の3Dデータを扱うインポータが含まれており、MRTK をインポートした状態であれば MRTK の glTF インポータが利用されます。
このため、glTF 形式の3Dデータをそのままインポートして3Dモデルとしてプロジェクト内で扱う事ができます。
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マテリアルの設定

取り込んだ3Dモデルのマテリアルには自動的に MixedRealityToolkit/Standard シェーダが割り当てられます。
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glTF 形式を利用する利点として、バイナリ形式の glb 拡張子の場合、テクスチャも1つのファイルにまとめて管理できる点が挙げられます。
これは glb 形式ではバイナリ内に参照テクスチャも保持されているためです。
以下の通り、テクスチャ参照の3Dモデルについても1つのバイナリファイルを取り込むだけで利用可能になります。
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モデルの注意点

2.4.0現在、1つのオブジェクトに複数のマテリアルを設定したモデルをインポートすると、正常に表示されないようです。
MRTK を利用して取り込む場合は1つのオブジェクトに2つ以上のマテリアルを設定しないよう注意する必要があります。
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またアーマチュアの情報についても編集することはできませんでした。
キャラクターなど複雑なモデルは従来の fbx 形式での取り込みを利用した方が良いかもしれません。
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動的読み込みのAPI

MRTK にはランタイム上で利用可能な API も含まれています。
動的インポータを確認したい場合は Examples パッケージをインポートして以下のサンプルシーンを参照してみてください。
・Assets/MRTK/Examples/Demos/Gltf/Scenes/Gltf-Loading-Demo.unity
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microsoft.github.io

Blender2.8でコレクションを使って gltf 形式でエクスポートするメッシュを切り替える

本日は Blender2.8 の小ネタ枠です。
Blender2.8でコレクションを使って gltf 形式でエクスポートするメッシュを切り替える方法を記事にします。
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エクスポート時のコレクション内のオブジェクトの扱い

エクスポートでは有効なコレクションに含まれるオブジェクトのみが出力されます。
例えば、CubeオブジェクトとSphereオブジェクトをそれぞれ含んだコレクションを有効にした状態でエクスポートを行います。
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出力された3Dデータには両方のオブジェクトが含まれています。
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Sphereオブジェクトを含むコレクションのチェックを外し、無効化した上で再エクスポートしてみます。
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出力された3Dデータには有効化されていたコレクションのオブジェクトのみが含まれています。
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なお、出力された gltf 形式のデータにコレクションの情報は含まれません。
Blender で出力データを再読み込みすると、オブジェクトがそのまま読み込まれます。
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アレントオブジェクトの扱い

Blender2.8 ではペアレント設定を行ったオブジェクトを別コレクションに配置することができます。
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この場合もコレクションのチェックを切り替えることで、エクスポートするオブジェクトを指定することができます。
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一部のメッシュを切り替えてモデルを出力することができるため、メッシュの一部を共有したいモデルを作成する場合に便利です。
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エクスポート形式毎の動作の違い

エクスポートの形式によって、無効化されたコレクションのオブジェクトが出力されるかどうかが変わります。
今回の gltf 形式のほか、fbx 形式は同じく無効化されたコレクションのオブジェクトは出力されません。
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一方で stl や obj といった形式で出力する際は、無効化されたコレクションのオブジェクトも出力されます。
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Blender2.8でモンスター型のキャラクターモデルを作成する その2(毛並みオブジェクトを活用する)

本日はモンスター型モデルの作成枠です。
髪の毛オブジェクトとカーブオブジェクトを活用して、モンスターのフサフサな毛並みを表現してみます。
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毛並みオブジェクトの作成と取り込み

以下で作成した髪の毛オブジェクトをベースとして活用します。
bluebirdofoz.hatenablog.com

最初に、上記の髪の毛オブジェクトをプロジェクトに読み込みます。
メニューから ファイル -> アペンド をクリックします。
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[ファイルビュー]ダイアログが開くので髪の毛オブジェクトのある blend ファイルを選択します。
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blend ファイル内のデータ種別の一覧が開きます。[Object]を選択します。
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読み込みたいオブジェクトデータを選択して[アペンド]をクリックします。
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これで髪の毛オブジェクトを取り込むことができました。
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毛並みオブジェクトの変形と追加

取り込んだ髪の毛オブジェクトを以下の方法で変形して形を作っていきます。
bluebirdofoz.hatenablog.com

作成済みの低ポリゴンの毛並みオブジェクトの形に合わせてカーブオブジェクトを作成します。
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後はカーブオブジェクト毎に、髪の毛オブジェクトを作成し、カーブモディファイアを設定すると高ポリゴンの毛並みができました。
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このとき、メッシュオブジェクトは同じメッシュデータを参照させておくと、髪の毛オブジェクトの変形がまとめて行えるので後々の編集や微調整が楽になります。
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Blender2.8でCell Fractureアドオンで作ったバラバラのオブジェクトを物理シミュレーションする

本日は Blender2.8 のビルドインアドオンの調査枠です。
Blender2.8でCell Fractureアドオンで作ったバラバラのオブジェクトを物理シミュレーションする手順を記事にします。
前回記事の続きです。
bluebirdofoz.hatenablog.com

物理演算のシーン設定

床を作成する

物理演算を使って物体がバラバラに砕ける様子をシミュレーションしてみます。
初めにオブジェクトが落ちる先の床を作成します。

[オブジェクトモード]で[追加] -> [メッシュ] -> [平面]を実行して Plane オブジェクトを追加します。
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オブジェクトが追加されたら、調整パネルでサイズを 10 m、位置Zを -2 mに設定してオブジェクトの下に床を作ります。
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バラバラのオブジェクトに衝突判定と重力の設定を行う

次にバラバラのオブジェクトに衝突判定と重力の設定を行います。
バラバラのオブジェクトの一つを選択して[物理演算プロパティ]タブを開き、[リジッドボディ]をクリックします。
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リジッドボディが追加され、[タイプ]が[アクティブ]になっていれば衝突判定と重力の設定が行えています。
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他の全てのバラバラのオブジェクトにも同様の設定を反映します。
現在のオブジェクトをアクティブのまま、Shiftキーを使って他のバラバラのオブジェクトを選択状態にします。
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この状態で[オブジェクト] -> [リジッドボディ] -> [アクティブからコピー]を実行します。
すると、現在アクティブなオブジェクトのリジッドボディの設定が選択状態のオブジェクトにコピーされます。
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他のオブジェクトをアクティブにして[物理演算プロパティ]タブを確認すると、[リジッドボディ]が設定されています。
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床のオブジェクトに衝突判定の設定を行う

次にバラバラのオブジェクトに衝突判定の設定を行います。
バラバラのオブジェクトを受け止めるため、床を作成したので、床のオブジェクトには重力の設定は行いません。
床のオブジェクトの一つを選択して[物理演算プロパティ]タブを開き、[リジッドボディ]をクリックします。
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リジッドボディが追加されます。
[タイプ]を[パッシブ]に設定すれば、衝突判定のみの設定が行えています。
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物理演算の再生

最後に[タイムライン]ビューの[再生]ボタンをクリックします。
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バラバラのオブジェクトが落下し、床に衝突してバラバラになるアニメーションが再生されれば成功です。
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Blender2.8でCell Fractureアドオンを使って物体をバラバラの形状にする

本日は Blender2.8 のビルドインアドオンの調査枠です。
Blender2.8でCell Fractureアドオンを使って物体をバラバラの形状にする手順を記事にします。

Cell Fracture アドオン

オブジェクトをランダムな形状でバラバラにするための機能が実装されたアドオンです。
blender-addons.org

アドオンの有効化

Auto Mirror アドオンは Blender に含まれているため、アドオンを有効化するだけで利用可能です。
Blender を起動し、メニューから 編集 -> プリファレンス を開きます。
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Blenderプリファレンスダイアログが開くので[アドオン]タブを開きます。
[Cell Fracture]を検索します。
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一覧にアドオンが表示されるので、チェックを入れて有効化します。
これでアドオンのインストールは完了です。
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アドオンを有効化すると[3Dビュー]の[オブジェクト]->[クイックエフェクト]に[Cell Fracture]が追加されます。
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オブジェクトをバラバラの形状にする

Cell Fracture アドオンを使ってオブジェクトをバラバラの形状にしてみます。
最初に、バラバラにするオブジェクトの細分化を行います。
オブジェクトを選択して[編集モード]に移行します。
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オブジェクトを選択した状態で、右クリックから[細分化]を実行します。
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表示される調整パネルで細分化の分割量を調整します。
今回は 5 を設定しました。
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これでオブジェクトが細分化されました。
[オブジェクトモード]に戻ります。
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[オブジェクト] -> [クイックエフェクト] -> [Cell Fracture] を実行します。
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詳細設定のダイアログが表示されます。
設定の内容については以下のページが詳しいです。
3d-memo.blog.jp
以下、上記ページの引用です。
・【Point Source】分割数の設定。複数選択可。

Own Verts : 選択したオブジェクトの頂点数が分割数になる。
Child Verts : 子オブジェクトの頂点数が分割数に。
Own Particles : 「パーティクル」で設定した数
子パーティクル(Child Particles)  : 子の「パーティクル」で設定した数
グリースペンシル(Grease Pencil) : グリースペンシルで描いた頂点数。
Source Limit :分割数の最大数。 0で無制限。
ノイズ(Noise) : ランダム性。数値が高いほど不規則になる。

・【Recursive Shatter】分割されたオブジェクト(破片)の再分割の設定

Recursion : 破片をさらに分割する。Recursionの数値×Point Source数値が、分割される数になる。
Source Limit : 分割の最大数。0で無制限。
Clamp Recursion : オブジェクトの最大数。この値を超えたオブジェクトを作らないように、再分割を制限できる。0で無効。

以下は再分割する破片の対象を選ぶ。
ランダム(Random) : ランダム
Small : 小さいオブジェクト
Big : 大きいオブジェクト
Cursor Close : カーソルに近いオブジェクト
Cursor Far : カーソルから遠いオブジェクト

・【Mesh Data】破片の断面に関する設定

Smooth Faces : スムーズ
シャープな辺(Sharp Edges) : 無効の場合はエッジを鋭く設定。(??"Set sharp edges when disabled"が原文)
Apply Split Edge : 鋭いエッジを分割 (無効だと断面の角が取れて丸くなる。)
Match Data : オリジナルメッシュと同じマテリアルとレイヤーを使用
マテリアル(Material) : 内側(断面)部分のマテリアルをインデックス番号で指定
Interior VGroup : 内側(断面)部分の頂点グループを作成
余白(Margin) : 破片同士の隙間をあける(物理演算がより安定する)
Split Islands : 分離したメッシュを分割

今回はノイズを 1.0 に設定して反映してみます。
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[OK]をクリックして実行すると、以下の通り、オブジェクトがバラバラの形状に分割されました。
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作成元となったオブジェクトは自動では削除されません。
元のオブジェクトとバラバラのオブジェクトが重なった状態になっています。
元のオブジェクトは[目玉]アイコンをクリックして非表示にするか、右クリックで[削除]しておきます。
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アニメーションでの活用

Blenderの物理演算の機能と組み合わせて利用すれば、以下のような物体がバラバラになるアニメーションをシミュレーションできます。
bluebirdofoz.hatenablog.com

Blender2.8で利用可能なpythonスクリプトを作る その47(共有メッシュの確認と解除)

本日は Blender の技術調査枠です。
Blender2.8で利用可能なpythonスクリプトを作ります。

共有メッシュの確認と解除

オブジェクトのメッシュデータが複数ユーザに共有されているものか確認します。
共有されているものであれば、対象のメッシュデータのシングルユーザ化を行います。
その後、カーブモディファイアの適用を行います。
・copy_mesh_single.py

# bpyインポート
import bpy

# 複数ユーザに参照されているメッシュをシングルユーザ化する
def copy_mesh_single(arg_objectname="Default") -> bool:
    """複数ユーザに参照されているメッシュをシングルユーザ化する

    Args:
        arg_objectname (str, optional): 指定オブジェクト名. Defaults to "Default".

    Returns:
        bool: 実行正否
    """

    # 指定オブジェクトを取得する
    # (get関数は対象が存在しない場合 None が返る)
    selectob = bpy.data.objects.get(arg_objectname)

    # 指定オブジェクトが存在するか確認する
    if selectob == None:
        # 指定オブジェクトが存在しない場合は処理しない
        return False

    # オブジェクトがメッシュであるか確認する
    if selectob.type != 'MESH':
        # 指定オブジェクトがメッシュでない場合は処理しない
        return False

    # オブジェクトのメッシュデータを取得する
    # IDアクセスのマニュアル
    # (https://docs.blender.org/api/current/bpy.types.ID.html)
    mesh = selectob.data
    
    # メッシュの参照ユーザ数を取得する
    user_count = mesh.users

    # 複数のユーザが参照しているか確認する
    if user_count > 1:
        # シングルユーザ化するため、メッシュのコピーを作成して参照する
        selectob.data = mesh.copy()

    return True

# カーブモディファイアを適用する
# モディファイアのタイプ一覧
# (https://docs.blender.org/api/current/bpy.types.Modifier.html#bpy.types.Modifier.type)
def apply_modifier_curve(arg_objectname="Default") -> bool:
    """カーブモディファイアを適用する
    
    Args:
        arg_objectname (str, optional): 指定オブジェクト名. Defaults to "Default".

    Returns:
        bool -- 実行の正否
    """

    # 指定オブジェクトを取得する
    # (get関数は対象が存在しない場合 None が返る)
    selectob = bpy.data.objects.get(arg_objectname)

    # 指定オブジェクトが存在するか確認する
    if selectob == None:
        # 指定オブジェクトが存在しない場合は処理しない
        return False

    # オブジェクトがメッシュであるか確認する
    if selectob.type != 'MESH':
        # 指定オブジェクトがメッシュでない場合は処理しない
        return False

    # 変更オブジェクトをアクティブに変更する
    bpy.context.view_layer.objects.active = selectob

    # オブジェクトの全てモディファイアを走査する
    # モディファイアのタイプ一覧
    # (https://docs.blender.org/api/current/bpy.types.Modifier.html#bpy.types.Modifier.type)
    for modifier in selectob.modifiers:
        # カーブモディファイアを適用する
        if modifier.type == 'CURVE':
            bpy.ops.object.modifier_apply(apply_as='DATA',modifier=modifier.name)

    return True


# 関数の実行例
for item in bpy.data.objects:
    copy_mesh_single(arg_objectname=item.name)
    apply_modifier_curve(arg_objectname=item.name)

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Blender2.8で利用可能なpythonスクリプトを作る その46(コレクション内のオブジェクトの取得と移動)

本日は Blender の技術調査枠です。
Blender2.8で利用可能なpythonスクリプトを作ります。

コレクション内のオブジェクトの取得と移動

指定のオブジェクトを指定のコレクションにリンクします。
オブジェクトが他のコレクションにリンクされていた場合は解除されます。
・move_object_collections.py

# bpyインポート
import bpy

# 指定のオブジェクトを指定のコレクションにリンクする
# 他のコレクションへのリンクは解除される
def move_object_collections(arg_objectname="Default", arg_destinationname="Collection") -> bool:
    """指定のオブジェクトを指定のコレクションにリンクする
    他のコレクションへのリンクは解除される

    Args:
        arg_objectname (str, optional): 指定オブジェクト名. Defaults to "Default".
        arg_destinationname (str, optional): 移動先コレクション名. Defaults to "Collection".

    Returns:
        bool: 実行正否
    """

    # 指定オブジェクトを取得する
    # (get関数は対象が存在しない場合 None が返る)
    selectob = bpy.data.objects.get(arg_objectname)

    # 指定オブジェクトが存在するか確認する
    if selectob == None:
        # 指定オブジェクトが存在しない場合は処理しない
        return False

    # 指定コレクションを取得する
    # (get関数は対象が存在しない場合 None が返る)
    destinationcollection = bpy.data.collections.get(arg_destinationname)

    # 指定コレクションが存在するか確認する
    if destinationcollection == None:
        # 指定コレクションが存在しない場合は処理しない
        return False

    # 全てのコレクションを操作する
    for collection in bpy.data.collections:
        # コレクション内に指定オブジェクトのリンクが存在するか確認する
        checklink = collection.objects.get(selectob.name)
        if checklink != None:
            # リンクが存在する場合、そのリンクを解除する
            collection.objects.unlink(selectob)
    
    # 指定のコレクションにオブジェクトをリンクする
    destinationcollection.objects.link(selectob)

    return True


# 関数の実行例
move_object_collections(arg_objectname="Sphere", arg_destinationname="FirstCollection")

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f:id:bluebirdofoz:20200701224254j:plain

アドオンバージョン

上記スクリプトをアドオン化してみました。
追加されるパネルから対象のオブジェクトと移動先のコレクションを選択し、実行ボタンをクリックします。
すると、オブジェクトが指定のコレクションに移動します。
・Addon_move_object_collections.py

# bl_infoでプラグインに関する情報の定義を行う
bl_info = {
    "name": "HoloMon Move Collection Addon",         # プラグイン名
    "author": "HoloMon",                             # 制作者名
    "version": (1, 0),                               # バージョン
    "blender": (2, 80, 0),                           # 動作可能なBlenderバージョン
    "support": "TESTING",                            # サポートレベル
    "category": "3D View",                           # カテゴリ名
    "location": "View3D > Sidebar > HoloMon",        # ロケーション
    "description": "Addon Curve Check",              # 説明文
    "location": "",                                  # 機能の位置付け
    "warning": "",                                   # 注意点やバグ情報
    "doc_url": "",                                   # ドキュメントURL
}

# 利用するタイプやメソッドのインポート
import bpy
from bpy.types import Operator, Panel, PropertyGroup
from bpy.props import PointerProperty

# 継承するクラスの命名規則は以下の通り
# [A-Z][A-Z0-9_]*_(継承クラスごとの識別子)_[A-Za-z0-9_]+
# クラスごとの識別子は以下の通り
#   bpy.types.Operator  OT
#   bpy.types.Panel     PT
#   bpy.types.Header    HT
#   bpy.types.MENU      MT
#   bpy.types.UIList    UL

# Panelクラスの作成
# 参考URL:https://docs.blender.org/api/current/bpy.types.Panel.html
class HOLOMON_PT_addon_move_collection(Panel):
    # パネルのラベル名を定義する
    # パネルを折りたたむパネルヘッダーに表示される
    bl_label = "Move Collection Addon Panel"
    # クラスのIDを定義する
    # 命名規則は CATEGORY_PT_name
    bl_idname = "HOLOMON_PT_addon_move_collection"
    # パネルを使用する領域を定義する
    # 利用可能な識別子は以下の通り
    #   EMPTY:無し
    #   VIEW_3D:3Dビューポート
    #   IMAGE_EDITOR:UV/画像エディター
    #   NODE_EDITOR:ノードエディター
    #   SEQUENCE_EDITOR:ビデオシーケンサー
    #   CLIP_EDITOR:ムービークリップエディター
    #   DOPESHEET_EDITOR:ドープシート
    #   GRAPH_EDITOR:グラフエディター
    #   NLA_EDITOR:非線形アニメーション
    #   TEXT_EDITOR:テキストエディター
    #   CONSOLE:Pythonコンソール
    #   INFO:情報、操作のログ、警告、エラーメッセージ
    #   TOPBAR:トップバー
    #   STATUSBAR:ステータスバー
    #   OUTLINER:アウトライナ
    #   PROPERTIES:プロパティ
    #   FILE_BROWSER:ファイルブラウザ
    #   PREFERENCES:設定
    bl_space_type = 'VIEW_3D'
    # パネルが使用される領域を定義する
    # 利用可能な識別子は以下の通り
    # ['WINDOW'、 'HEADER'、 'CHANNELS'、 'TEMPORARY'、 'UI'、
    #  'TOOLS'、 'TOOL_PROPS'、 'PREVIEW'、 'HUD'、 'NAVIGATION_BAR'、
    #  'EXECUTE'、 'FOOTER'の列挙型、 'TOOL_HEADER']
    bl_region_type = 'UI'
    # パネルタイプのオプションを定義する
    # DEFAULT_CLOSED:作成時にパネルを開くか折りたたむ必要があるかを定義する。
    # HIDE_HEADER:ヘッダーを非表示するかを定義する。Falseに設定するとパネルにはヘッダーが表示される。
    # デフォルトは {'DEFAULT_CLOSED'}
    bl_options = {'DEFAULT_CLOSED'}
    # パネルの表示順番を定義する
    # 小さい番号のパネルは、大きい番号のパネルの前にデフォルトで順序付けられる
    # デフォルトは 0
    bl_order = 0
    # パネルのカテゴリ名称を定義する
    # 3Dビューポートの場合、サイドバーの名称になる
    # デフォルトは名称無し
    bl_category = "HoloMon"
 
    # 描画の定義
    def draw(self, context):
        # Operatorをボタンとして配置する
        draw_layout = self.layout
        # 要素行を作成する
        select_row = draw_layout.row()
        # オブジェクト選択用のカスタムプロパティを配置する
        select_row.prop(context.scene.holomon_movecollection, "prop_objectslect", text='')
        # 要素行を作成する
        length_row = draw_layout.row()
        # コレクション選択用のカスタムプロパティを配置する
        length_row.prop(context.scene.holomon_movecollection, "prop_collectionslect", text='')
        # 要素行を作成する
        button_row = draw_layout.row()
        # オブジェクト指定のサイズ縮小を実行するボタンを配置する
        button_row.operator("holomon.movecollection")

# Operatorクラスの作成
# 参考URL:https://docs.blender.org/api/current/bpy.types.Operator.html
class HOLOMON_OT_addon_move_collection(Operator):
    # クラスのIDを定義する
    # (Blender内部で参照する際のIDに利用)
    bl_idname = "holomon.movecollection"
    # クラスのラベルを定義する
    # (デフォルトのテキスト表示などに利用)
    bl_label = "MOVE COLLECTION"
    # クラスの説明文
    # (マウスオーバー時に表示)
    dl_description = "Move Collection Addon Description"
    # クラスの属性
    # 以下の属性を設定できる
    #   REGISTER      : Operatorを情報ウィンドウに表示し、やり直しツールバーパネルをサポートする
    #   UNDO          : 元に戻すイベントをプッシュする(Operatorのやり直しに必要)
    #   UNDO_GROUPED  : Operatorの繰り返しインスタンスに対して単一の取り消しイベントをプッシュする
    #   BLOCKING      : 他の操作がマウスポインタ―を使用できないようにブロックする
    #   MACRO         : Operatorがマクロであるかどうかを確認するために使用する
    #   GRAB_CURSOR   : 継続的な操作が有効な場合にオペレーターがマウスポインターの動きを参照して、操作を有効にする
    #   GRAB_CURSOR_X : マウスポインターのX軸の動きのみを参照する
    #   GRAB_CURSOR_Y : マウスポインターのY軸の動きのみを参照する
    #   PRESET        : Operator設定を含むプリセットボタンを表示する
    #   INTERNAL      : 検索結果からOperatorを削除する
    # 参考URL:https://docs.blender.org/api/current/bpy.types.Operator.html#bpy.types.Operator.bl_options
    bl_options = {'REGISTER', 'UNDO'}


    # Operator実行時の処理
    def execute(self, context):
        # カスタムプロパティから指定中のオブジェクトを取得する
        target_obj = context.scene.holomon_movecollection.prop_objectslect

        # 指定中のオブジェクトを確認する
        if target_obj == None:
            # オブジェクトが指定されていない場合はエラーメッセージを表示する
            self.report({'ERROR'}, "No objects selected.")
            return {'CANCELLED'}

        # カスタムプロパティから指定中のコレクションを取得する
        target_collection = context.scene.holomon_movecollection.prop_collectionslect

        # 指定中のオブジェクトを確認する
        if target_collection == None:
            # オブジェクトが指定されていない場合はエラーメッセージを表示する
            self.report({'ERROR'}, "No collection selected.")
            return {'CANCELLED'}

        # 指定のオブジェクトを指定のコレクションに移動する
        move_object_collections(arg_selectobj=target_obj, arg_destinationcollection=target_collection)

        return {'FINISHED'}

# PropertyGroupクラスの作成
# 参考URL:https://docs.blender.org/api/current/bpy.types.PropertyGroup.html
class HOLOMON_addon_move_collection_properties(PropertyGroup):
    # オブジェクト選択時のチェック関数を定義する
    def prop_object_select_poll(self, context, ):
        # カーブオブジェクトのみ選択可能
        if(context and context.type in ('MESH', )):
            return True
        return False

    # シーン上のパネルに表示するオブジェクト選択用のカスタムプロパティを定義する
    prop_objectslect: PointerProperty(
        name = "Select Object",         # プロパティ名
        type = bpy.types.Object,        # タイプ
        description = "",               # 説明文
        poll = prop_object_select_poll, # チェック関数
    )

    # シーン上のパネルに表示するコレクション選択用のカスタムプロパティを定義する
    prop_collectionslect: PointerProperty(
        name = "Select Object",         # プロパティ名
        type = bpy.types.Collection,    # タイプ
        description = "",               # 説明文
    )



# 登録に関する処理
# 登録対象のクラス名
regist_classes = (
    HOLOMON_PT_addon_move_collection,
    HOLOMON_OT_addon_move_collection,
    HOLOMON_addon_move_collection_properties,
)

# 作成クラスと定義の登録メソッド
def register():
    # カスタムクラスを登録する
    for regist_cls in regist_classes:
        bpy.utils.register_class(regist_cls)
    # シーン情報にカスタムプロパティを登録する
    bpy.types.Scene.holomon_movecollection = PointerProperty(type=HOLOMON_addon_move_collection_properties)

# 作成クラスと定義の登録解除メソッド
def unregister():
    # シーン情報のカスタムプロパティを削除する
    del bpy.types.Scene.holomon_movecollection
    # カスタムクラスを解除する
    for regist_cls in regist_classes:
        bpy.utils.unregister_class(regist_cls)


# 指定のオブジェクトを指定のコレクションにリンクする
# 他のコレクションへのリンクは解除される
def move_object_collections(arg_selectobj: bpy.types.Object, arg_destinationcollection: bpy.types.Collection) -> bool:
    """指定のオブジェクトを指定のコレクションにリンクする
    他のコレクションへのリンクは解除される

    Args:
        arg_selectobj (bpy.types.Object): 指定オブジェクト
        arg_destinationcollection (bpy.types.Collection): 移動先コレクション

    Returns:
        bool: 実行正否
    """

    # 指定オブジェクトが存在するか確認する
    if arg_selectobj == None:
        # 指定オブジェクトが存在しない場合は処理しない
        return False

    # 指定コレクションが存在するか確認する
    if arg_destinationcollection == None:
        # 指定コレクションが存在しない場合は処理しない
        return False

    # 全てのコレクションを操作する
    for collection in bpy.data.collections:
        # コレクション内に指定オブジェクトのリンクが存在するか確認する
        checklink = collection.objects.get(arg_selectobj.name)
        if checklink != None:
            # リンクが存在する場合、そのリンクを解除する
            collection.objects.unlink(arg_selectobj)
    
    # 指定のコレクションにオブジェクトをリンクする
    arg_destinationcollection.objects.link(arg_selectobj)

    return True


# 実行時の処理
if __name__ == "__main__":
    # 作成クラスと定義を登録する
    register()

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