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Blender標準テクニック[ローポリキャラクター制作で学ぶ3DCG]を試す その59(フェイシャルアニメーションとシェイプキー)

本日は書籍「Blender標準テクニック[ローポリキャラクター制作で学ぶ3DCG]」の実施枠です。

今回は「モーション付け」の続きです。
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今回は表情のアニメーション「フェイシャルアニメーション」を作成します。

作業の基本は歩行アニメーションと同様です。試しに瞬きのアニメーションを作成します。
2番目のボーンレイヤを表示して、フェイシャルリグを表示します。
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0 フレーム目に口を閉じた状態の口ボーンの位置/回転、30, 40 フレーム目に瞼を開いた状態の瞼ボーンの位置/回転を設定します。
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そして 35 フレーム目に瞼を閉じた状態の瞼ボーンの位置/回転を設定します。
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これで瞬きモーションの完成です。再生して微調整を行っていきます。
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さて今回はもう一つ、ボーンを使わず、シェイプキーを用いたフェイシャルアニメーションの作成を行います。
シェイプキーとはメッシュの形状を保存する機能です。実際に試してみます。

頭部メッシュオブジェクトを選択し、「オブジェクトデータ」画面を開きます。
「シェイプキー」パネルの「+」ボタンを2回押し、リスト内に「Basis」「Key 1」というシェイプキーを作成します。
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「Key 1」のシェイプキーを選択した状態で編集モードに入り、頂点を操作して瞼を閉じた状態に変形させます。
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この後、オブジェクトモードへ戻ると、瞼が開いた状態に戻ります。
これはシェイプキーの「Basis」を作成した時点のメッシュの形がベースとして保存されているためです。
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「シェイプキー」パネルの「Key 1」を選び、「値:」の数値を変えてみます。
すると、値が 1 に近づくほど、先ほどの瞼を閉じた状態のメッシュの形に近づきます。
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値を 0.5 にすると中間の半開き状態にするといったことが可能です。
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更にシェイプキーの「値:」の上にマウスカーソルを置いてIキーを押すことで、値のキーフレームを打つことができます。
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ただし、ドープシートのアニメーションとはキーフレームの扱いが異なります。シェイプキーのキーフレームはドープシート上に設定されません。
キーフレームはシェイプキーそのものに登録されているので、アニメーションを無効化する際はシェイプキーを非表示にします。

このように、ボーンを動かす以外の手法でもアニメーションが作成可能です。
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表情のような細かい調整が重要なアニメーションはシェイプキーの方が調整が容易そうです。