MRが楽しい

MRやVRについて学習したことを書き残す

Blender2.8の各種ベイクタイプの出力情報と動作を確認する その2

本日は Blender2.8 の小ネタ枠です。
Blender2.8 の各種ベイクタイプの出力情報と動作を確認した結果を記事にします。

前回記事の続きです。
bluebirdofoz.hatenablog.com

粗さ

粗さ(Smoothness)の情報をベイクします。
f:id:bluebirdofoz:20200711172901j:plain

以下の事例は、黒の箇所は[粗さ]を[0.0]と[メタリック]を[0.0]を設定しています。
その他の箇所は、白の箇所に近づくほど[粗さ]を[1.0]に近づけています。
f:id:bluebirdofoz:20200711172921j:plain

粗さの情報をそのまま出力するため、ベースカラーやメタリック、照明などの影響は受けません。
・ベースカラー変更例
f:id:bluebirdofoz:20200711172935j:plain

・メタリック変更例
f:id:bluebirdofoz:20200711172948j:plain

UV

UVマップ上の座標情報をベイクします。
f:id:bluebirdofoz:20200711173246j:plain

テクスチャを反映して色情報を確認すると、UVマップ上の面の位置が分かります。
f:id:bluebirdofoz:20200711173314j:plain

ノーマル

法線情報をベイクします。
単一のオブジェクトで実行すると、面の法線が完全に一致するため、平面のノーマルマップが出力されます。
f:id:bluebirdofoz:20200711173326j:plain

異なる形状を重ね合わせて[選択物→アクティブ]のベイクを実行すると、法線の差異がノーマルマップとして出力されます。
f:id:bluebirdofoz:20200711173339j:plain

オブジェクトの影情報をベイクします。
f:id:bluebirdofoz:20200711173355j:plain

影の落ち方はマテリアルの影響を受けます。
この例は[メタリック]を[0.0]、[粗さ]を[1.0]に設定したマテリアルを用いています。
f:id:bluebirdofoz:20200711173406j:plain

例えば、光を反射するような[メタリック]を[1.0]、[粗さ]を[0.0]に設定したマテリアルだと光が映らなくなります。
f:id:bluebirdofoz:20200711173419j:plain

更に光源のカラー情報にも影響を受けます。
白色の照明から青色の照明に変更すると、青色の面に大きく光が映るようになります。
f:id:bluebirdofoz:20200711173431j:plain

アンビエントオクルージョン

環境遮蔽の影をベイクします。
f:id:bluebirdofoz:20200711173447j:plain

動作を確認し易いように以下のような凹みのあるオブジェクトを作成しました。
f:id:bluebirdofoz:20200711173459j:plain

このオブジェクトに対して[アンビエントオクルージョン]のベイクを行うと、環境遮断が発生する箇所に影が焼き込まれます。
f:id:bluebirdofoz:20200711173513j:plain

環境遮断の調整は[ワールド]タブで行います。
[アンビエントオクルージョン(AO)]のチェックを入れて、[係数]と[距離]を調整します。
f:id:bluebirdofoz:20200711173523j:plain

これで再度ベイクを行うと、以下のように影の形状が変わりました。
因みに[Cycles]ではチェックを入れなくても[係数]が設定できないのみで、アンビエントオクルージョンの出力は実行されます。
f:id:bluebirdofoz:20200711173536j:plain

アンビエントオクルージョンは照明やマテリアルのカラーの影響を受けません。
オブジェクトの形状のみの影響を受けて算出されます。
f:id:bluebirdofoz:20200711173549j:plain

統合

複数のベイクタイプを組み合わせてベイクします。
f:id:bluebirdofoz:20200711173601j:plain

組み合わせるベイクタイプと照明の種類は[影響]から選択できます。
f:id:bluebirdofoz:20200711173613j:plain