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MRTKのファークリップを変更して遠くのモデルを表示できるようにする

本日は MRTK の小ネタ枠です。
MRTKのファークリップを変更して遠くのモデルを表示できるようにする手順を記事にします。

MRTKのファークリップ

MRTK のカメラ設定にはどの距離までメッシュを描画するかを決定するファークリップの設定項目があります。
デフォルトでは HoloLens で 50 メートルの設定になっているので、そのままだとこの距離より遠いオブジェクトや大きさのオブジェクトは描画されなくなります。
docs.microsoft.com

このため、MRTK を使った HoloLens2 アプリで 50 m以遠の箇所やそれより大きいオブジェクトを表示する場合はこの設定を変更する必要があります。
なお、等価ディスプレイでない環境(VRやエディター)では自動で参照設定が切り替わり、デフォルト設定が 1000 メートルになります。

サンプルプロジェクトの作成

実際に手順を実施してみるため、MRTK をインポートしたサンプルプロジェクトを作成します。

MRTK のインポートと基本設定

MRTK のインポートと HoloLens 向けプロジェクトの基本設定を行い、サンプルプロジェクトを作成します。
手順の詳細は以下の記事を参照してください。
bluebirdofoz.hatenablog.com

ファークリップの変更手順

カメラプロファイルを変更するため、カスタム用のプロファイルを作成します。
[MixedRealityToolkit]からプロファイルの[Copy&Customize]をクリックして新規プロファイルを作成します。

プロファイルがカスタマイズ可能になるので[Camera]タブを開き、同じように[Clone]をクリックして Camera の新規プロファイルを作成します。
これでカメラ設定のカスタマイズが可能になります。

HoloLens2 上でのファークリップを変更するには[Display Settings]パネルを開きます。
[Transparent(透過ディスプレイ)]項の[FarClip(m単位)]の設定を変更することでより遠くのモデルを表示できるようになります。