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MRTKを使ったHoloLensアプリ作成時にオブジェクトが表示されない

本日は HoloLens の調査枠です。
「MRTKを使ったHoloLensアプリ作成時にオブジェクトが表示されない」問題についてです。

発生時事象

以下のMRTKを用いた HoloLens プロジェクトを作成したとき、HoloLensで配置したオブジェクトが表示されないことがあります。
bluebirdofoz.hatenablog.com

Shpereオブジェクトを配置したが、周りを見回してもオブジェクトが見つからないといった状況です。
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原因

多くの場合、NearClip の範囲内にオブジェクトが隠れていることが原因です。
NearClip は HoloLens で適切な距離にオブジェクトを表示するための機能で、一定距離内のオブジェクトを非表示にします。

デフォルトの設定を用いると、この距離は 0.85m に設定されています。
つまり、0.85m 以内に Sphere オブジェクトが存在する場合、オブジェクトは見えません。
MixedRealityCameraParent -> MixedRealityCamera オブジェクトの[NearClip]で設定できます。
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対応策

[NearClip]の設定値をより低い値にすれば、近距離でもオブジェクトが表示されるようになります。
ただし、HoloLens ではオブジェクトとの距離が近すぎると焦点が合わなかったり、上手く立体視できないことがあります。
公式で推奨されるホログラム配置の最適距離は 2m です。
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また、当然ながら NearClip 外の距離になればオブジェクトは表示されます。
オブジェクトが表示されない場合は、周りを見回すだけでなく、空間を歩き回ってオブジェクトを探してみてください。
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