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Blender標準テクニック[ローポリキャラクター制作で学ぶ3DCG]を試す その12(厚み付けモディファア+ウェイトペイント)

本日は書籍「Blender標準テクニック[ローポリキャラクター制作で学ぶ3DCG]」の実施枠です。

顔のモデリングの続きです。今回から髪の毛のモデリングに入ります。
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最初は顔メッシュを作成したときと同じように、平面から形を作ります。
ただし髪の毛は左右非対称なのでミラーモディファイアは使いません。別オブジェクトとしてメッシュを作成します。
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顔オブジェクトの目玉アイコンを押すことで顔オブジェクトを非表示にしておくと作りやすいです。
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下絵に沿ってメッシュを作成します。ついでにマテリアルも設定しておきます。
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顔オブジェクトの時と同じように、ラティスモディファイアを反映してある程度の形を作ります。
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次に新しい要素です。「厚み付け」モディファイアを使って、髪の毛に厚みを設定します。
髪オブジェクトのモディファイアで「厚み付け」を選択します。
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「幅」の設定項目を調整する事で厚みを調節できます。
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しかしこのままでは全て一定の厚さになります。毛先の厚みは小さくするなどの調節を行いたいところです。
そこでウェイトペイントを利用します。

髪オブジェクトを指定した状態で、ウェイトペイントモードに切り替えます。
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すると以下のような画面になります。
このモードではマウスカーソルがブラシ代わりになり、頂点にウェイト値を設定することができます。
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思ったように綺麗に塗れない、という場合はブラシで塗る範囲やウェイトの強度が設定できます。
これを活用すると良いかもしれません。
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ウェイトペイントを完了したら、それに基づいて厚み付けを行います。
厚み付けモディファイアを開いて、以下の通り頂点グループを設定します。
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頂点グループはウェイトペイントを実施した時点で自動生成されています。

最後にモディファイアの適用を行います……がモディファイアを設定してしまうと調節の差し戻しが利きません。
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ファイル保存を行い、しっかりと調節した上で適用します。
髪の重複部分などはここで点の重なりを外して、ある程度形を作っておいた方が良いでしょう。

適用したら微調整を行います。
跳ね髪を後から作成しましたが、厚みと曲線が付いた状態だと作成が難しかったため、先に作っておいた方がよいかもしれません。
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これで一見、綺麗になりましたが、実は点が重複している箇所が残っています。
これは厚み付けモディファイアがウェイトペイントの値によっては「幅:0」の厚みを作ってしまうためです。
書籍にて簡単に頂点結合を行う方法が開設されているので試してみます。

1.毛先の重なった頂点を選択します。
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2.Shift+G キーで類似選択メニューを表示し、「繋がっている辺の数」を選択します。
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3.すると同じ条件の重複頂点が全て選択されます。Alt+M キーで結合メニューを表示し「束ねる」を選択します。
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4.全ての毛先の頂点が結合されます。
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以前解説した「重複頂点を結合」でも同じことは可能です。
しかし今回は類似選択を用いているので、例えば頂点グループを利用していなかったことにより、実際には毛先頂点が重なっていない頂点などの処理も一括で行えます。

後は微調整を行い、完成です。
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ボリューム感が足りず、結局、頂点一つ一つにかなり手を加えています。
この辺りは慣れによる作業と完成形のイメージの両立が大切な気がするので、感覚を覚えていきたいところです。