本日は Blender の小ネタ枠です。
2020/5/24現在、Beta 版が公開中の Blender 2.83 では遂に VirtualReality がサポートされます。
アドオンを有効にするとVR空間でシーンを検査する機能が利用できます。
wiki.blender.org
今回はこのVR Scene Inspectionアドオンを一足先に試す手順を記事にします。
前提条件
利用可能なデバイス
Blender 2.83 では VR バックエンドに OpenXR を使用します。
現在、対応している VR デバイスは以下の2つです。
・WindowsMixedReality
・Oculus
SteamVRデバイスは動作しないため、HTC Viveは利用できません。
デバイス毎の実行手順
WindowsMixedReality と Oculus では機能を利用するための実行手順が異なります。
docs.blender.org
本記事では Oculus Rift を利用した場合の実行方法を記事します。
VR Scene Inspectionの利用手順
Blender 2.83 Beta のダウンロードと起動
Blender 2.83 は2020/5/24現在、以下のページから Beta 版を取得することができます。
builder.blender.org
OS環境に合ったものを選択してダウンロードします。
今回、筆者環境は Windows 64bit を選択して利用します。
ダウンロードした blender-2.83-XXXX-windows64.zip を展開します。
Oculus を使ってVR機能を利用する場合、展開したフォルダの blender_oculus.cmd をダブルクリックします。
VR Scene Inspectionアドオンの有効化
Blender が起動したら、メニューから Edit -> Preferaneces を開きます。
Blenderプリファレンスダイアログが開くので[Addon]タブを開きます。
[VR Scene Inspection]で検索を行い、VR Scene Inspection アドオンを開きます。
チェックボックスにチェックを入れて、VR Scene Inspection アドオンを有効化します。
VR Scene Inspection アドオンが有効化されると、3Dビューのサイドバーに[VR]タブが表示されるようになります。
VRモードの起動
後はヘッドセットを被り、[Start VR Session]のボタンをクリックだけで3DビューをVRデバイスで確認することができます。
停止する場合は[Stop VR Session]に切り替わったボタンをクリックします。
試してみたところ、切り替わりはとてもスムーズで快適です。
今のところ、利用できるのはヘッドセットのレビューのみでコントローラによる操作などは行えません。
ただし、VR で確認しながら[編集モード]などで3Dモデルを編集することは可能です。
(ヘッドセットを被りながらマウスとキーボードによる操作を行う形になります)
WindowsMixedReality などディスプレイの跳ね上げが可能なVR機器なら、ディスプレイとVRを行き来して編集するなど、かなり活用できそうです。