本日は Blender の小ネタ枠です。
Blenderで任意の位置にオブジェクトの原点座標を設定して回転軸を制御する手順を記事にします。
サンプルモデル
以下のような段ボールの3Dモデルを作成しました。
上の部分を蓋のように開けるアニメーションをしたいので蓋オブジェクトを分割しています。
デフォルトの原点
オブジェクトの原点はメッシュの生成時に設定されます。
蓋オブジェクトはデフォルト位置で作成した Cube オブジェクトを分割して作ったため、原点の座標がワールドの中心になっています。
この状態で蓋オブジェクトのX軸回転を行ってみます。
回転は原点を中心に行われるため、以下のような回転モーションになってしまいます。
回転のみで蓋のような稼働をさせるには、回転の中心にしたい位置に原点座標を設定する必要があります。
今回は蓋オブジェクトと箱オブジェクトの接続部分になる辺に原点座標を移動します。
3Dカーソルの移動
3Dカーソルを利用すると、自由に原点の座標を設定できます。
今回は回転軸とする辺の位置に原点座標を設定したいので以下の手順で3Dカーソルを設定しました。
辺を選択するため、蓋オブジェクトの[編集モード]を開きます。
[辺選択]のモードに切り替えて、回転軸にしたい辺を選択します。
この状態で[Shift + S]キーを押下して、[カーソル -> 選択物]を実行します。
これで選択中の辺の中心に3Dカーソルが移動します。
3Dカーソルの位置が問題なければ[オブジェクトモード]に戻ります。
原点座標を変更する
蓋オブジェクトが選択状態であることを確認します。
この状態で3Dビューのメニューから[オブジェクト -> 原点を設定 -> 原点を3Dカーソルへ移動]を実行します。
これで蓋オブジェクトの原点座標が辺の位置に移動しました。
回転結果を確認する
この状態で再び蓋オブジェクトのX軸回転を行ってみます。
意図通り、辺を軸に回転するようになりました。