本日はMetaQuest3の技術調査枠です。
MRTKv2.xを使ってMetaQuest3向けのUnityプロジェクト作成を行う手順を記事にします。
全体の流れ
以下の流れでMRTKv2.xを使ってMetaQuest3向けのUnityプロジェクト作成を行う手順を記事にまとめます。
1.Unityプロジェクトの作成とMRTKのインポート
2.Oculus XR PluginとMeta XR SDKのインポート
3.プロジェクトの基本設定
4.MRTKを用いたサンプルシーンの作成
5.MetaQuest3へのデプロイ
本記事は 1.Unityプロジェクトの作成とMRTKのインポート です。
MRTK3ではなくMRTKv2.xを使う理由
MRTK3を使ってQuest3向けのUnityプロジェクト作成を行う手順は以下を参照ください。
bluebirdofoz.hatenablog.com
記事中にある通り、MRTK3ではXRプラグインでOpenXRの使用が推奨されており、OculusXRは推奨されていません。
MRTKv2.xに関しては後述の通り、公式マニュアルでOculusXRの利用手順があるため、OculusXRを利用したい場合はMRTKv2.xの利用も選択肢となります。
公式マニュアル
MRTKv2.xを使ってQuestへのデプロイを行う手順は以下に公式マニュアルがあります。
learn.microsoft.com
今回は加えて以下のセットアップ手順を参考にQuestの推奨設定を確認します。
https://developer.oculus.com/documentation/unity/unity-conf-settings/
https://developer.oculus.com/documentation/unity/unity-tutorial-hello-vr/
利用環境
本記事は 2023/10/22 時点で以下の環境にて手順を試しました。
・Unity 2021.3.29f1
・MRTK 2.8.3
・Oculus XR Plugin 3.3.0
・Oculus Integrator 57.0
MRTKv2.xではUnity 2021.3 LTSの利用が推奨されています。
learn.microsoft.com
事前準備
UnityからQuestアプリをビルドするには[Android Build Support]内の[Android SDK & NDK Tools]と[OpenJDK]モジュールが必要です。
以下の手順でモジュールを追加できます。
bluebirdofoz.hatenablog.com
自作アプリをQuestにデプロイするため、Questを開発者モードに設定しておく必要があります。
以下の手順でQuest3でも開発者モードを有効化できます。
bluebirdofoz.hatenablog.com
Unityのプロジェクト作成
[3D]テンプレートで新規Unityプロジェクトを作成します。
Unityプロジェクトが作成されたらメニューから[File -> Build Settings]を開きます。
プラットフォームで[Android]を選択して[Switch Platform]で切り替えます。
MRTKのインポート
MixedRealityFeatureToolを使ってMRTKをプロジェクトにインポートします。
FeatureToolの詳細なインストール・利用手順は以下の記事を参照ください。
bluebirdofoz.hatenablog.com
MixedRealityFeatureToolを起動します。
[Project Path]に先ほど作成したプロジェクトを指定し、[Discover Features]をクリックします。
MRTKv2.xの基本パッケージである[Mixed Reality Toolkit Foundation]にチェックを入れて[Get Features]を実行します。
選択した機能の依存ライブラリの検索と追加が行われます。[Import]を実行します。
Manifestへの追加内容が表示されるので確認して[Approve]を実行するとインポートが行われます。
Unityプロジェクトを改めて開くとインポートの完了と共にConfiguratorダイアログが表示されます。
これでMRTKv2.xのインポートは完了です。
MRTK のインポート時、MRTK-Questに関するエラーメッセージが表示されることがあります。
本エラーは無視して問題ありません。
次回はOculus XR PluginとMeta XR SDKのインポートです。
bluebirdofoz.hatenablog.com
2023/12/30追記
2023/11からMeta XR SDKが公開されてOculus Integratinが非推奨となったため、SDKのインポート手順を変更しました。
以前のOculus Integratinを用いたインポート手順は以下の記事になります。
bluebirdofoz.hatenablog.com