本日は Blender2.8 の小ネタ枠です。
cats-blender-pluginアドオンを使ってBlenderでキャラクターモデルを軽量化する手順を記事にします。
今回からはモデルの軽量化手順です。
VRoidで作成したモデルを cluster で利用可能なものに改造します。
ここではモデルの取り込みからポリゴンとボーンの削減まで行います。
前回記事の続きです。
bluebirdofoz.hatenablog.com
VRoidモデルの作成方法
VRoid のインストール手順とモデル作成手順は以下を参考にしてください。
bluebirdofoz.hatenablog.com
VRoidモデルの読み込み
VRoid で作成したモデルは VRM 形式で出力されます。
Blender で VRM 形式のモデルを読み込む場合、VRM_IMPORTER アドオンのインストールが必要になります。
bluebirdofoz.hatenablog.com
VRMモデルの読み込み
初めに VRM モデルの読み込みを行います。
モデルを読み込む前に、アウトライナーウィンドウから不要なカメラやオブジェクトを削除しておきます。
オブジェクトを選択して右クリックから[削除]を選択します。
以下のように全てのオブジェクトとコレクションを削除し、シーン内に何もない状態にします。
[CATS]のサイドバーを開きます。
[Import Model]のプルダウンを開き、[VRM]を選択します。
作成した VRM モデルのファイルを選択し、[Import VRM]をクリックします。
本ダイアログが表示されない場合、前述の VRM_IMPORTER アドオンがインストールできていない可能性があります。
これで VRM モデルがインポートされます。
[CATS]の[Import Model]から VRM ファイルを読み込むと、不要なコライダーなどが削除されて読み込まれています。
モデルの色合いを確認しながら作業を行いたい場合は、[マテリアルプレビュー]のシェーディングをクリックして有効にします。
モデルの軽量化
今回は cluster で利用できるモデルとなるようモデルの軽量化を行います。
cluster で利用するモデルは以下の要件を満たす必要があります。
| 項目 | 制限 |
|---|---|
| ポリゴンの数 | 32,000以下 |
| メッシュオブジェクトの数 | 16以下 |
| ボーンの数 | 128以下 |
| マテリアルの数 | 8以下 |
| テクスチャのサイズ | 2048 x 2048 px以下 |
| テクスチャの枚数 | 16以下 |
この条件に沿うように Bledder でモデルを軽量化していきます。
ポリゴン数の削減
最初に、全体のポリゴン数を削減して調整します。
Blender の画面右下に、現在のモデルの総ポリゴン数が表示されています。
読み込んだモデルは 39,548 ポリゴンなのでポリゴンの数を減らす必要があります。
[マテリアルプレビュー]のシェーディングをクリックして有効にし、ポリゴンが密になっている箇所を確認します。
VRoidの場合、髪の毛のポリゴンが非常に密になる傾向があります。
この髪の毛のメッシュオブジェクトのポリゴン数を減らします。
髪の毛のメッシュオブジェクトをアウトライナーウィンドウから選択します。
ここでは[Hair001.baked]を選択します。
この状態で[モディファイアープロパティ]のタブを開きます。
[モディファイアーを追加]をクリックしてプルダウンを開き、[ポリゴン数削減]をクリックします。
追加されたポリゴン削減モディファイア(Decimate)の[比率]項目を調整して、ポリゴン数を削減します。
ここでは[0.2]に設定し、髪の毛のポリゴン数を 5 分の 1 に落としてみました。
全体のポリゴン数は 20,044 となりました。
念のため、[マテリアルプレビュー]のシェーディングに戻し、見た目に問題がないか確認しておきます。
メッシュオブジェクトの数とボーン数の削減
[CATS]の[Fix Model]の機能を利用すれば、自動でメッシュオブジェクトの数とボーン数の削減が行えます。
[Fix Model]を実行すると、全てのメッシュオブジェクトが統合されて 1 つになり、不要なボーンが削除されます。
[Fix Model]をクリックし、実行した後のモデルがこちらです。
メッシュオブジェクトが一つに統合され、不要なボーンが削除されています。
次回はマテリアルの数の削減です。
bluebirdofoz.hatenablog.com
