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Blender2.8でIK(インバースキネマティクス)を使った人型アーマチュアを作成する その9(フットリバースボーン 前半)

本日は Blender2.8 の手順枠です。
Blender2.8でIK(インバースキネマティクス)を使った人型アーマチュアを作成する手順を記事にします。

前回記事の続きです。
bluebirdofoz.hatenablog.com

フットリバースボーン

本項では足の踵とつま先の動きを制御するフットリバースボーンを作成します。
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足の甲のボーンにストレッチを設定するため、脚のコントロールボーンの使い勝手が変わる点に注意が必要です。
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3つの制御用ボーンの作成

最初に3つの制御用ボーンを作成します。
アウトライナーウィンドウからアーマチュアオブジェクトを選択して[編集モード]を開きます。
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足裏ボーンの作成

脛ボーンの shin.L ボーンのテール部分を選択します。
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この状態でメニューから[アーマチュア -> 押し出し]を実行するか、[E]キーで新しい子ボーンを作成します。
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子ボーンを選択した状態で[ボーンプロパティ]を開きます。
[関係]パネルを開いて[接続]のチェックを解除します。更に[ペアレント]のボーンを root に変更します。
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ボーンを移動と拡縮して、踵からつま先の足裏に配置します。
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更に、プロパティ上部の名前を適当な名前に変更します。
この後、左右対称の設定を行うため、名前の最後には[.L]を必ず付けます。
今回は control.sole.L としました。
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つま先リバースボーン

作成した足裏ボーンの control.sole.L ボーンのテール部分を選択します。
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こちらも押し出して[ボーンプロパティ]を開きます。
[関係]パネルを開いて[接続]のチェックを解除します。[ペアレント]のボーンは削除しません。
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つま先のボーンに位置を置合わせるため、スナップ機能を利用します。
メニューから[スナップ]を有効化して[スナップ先]に[頂点]を設定します。
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この状態でボーンのヘッダやテールをドラッグ移動すると、他の頂点に重ねたとき、全くの同一位置に重ね合わせることができます。
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ボーンを移動して、つま先のボーンと反転した形に配置します。
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こちらもプロパティ上部の名前を適当な名前に変更します。
この後、左右対称の設定を行うため、名前の最後には[.L]を必ず付けます。
今回は reverse.toe.L としました。
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足の甲リバースボーン

作成したつま先リバースボーンの reverse.toe.L ボーンを押し出して、足の甲のボーンと反転した形に配置します。
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こちらもプロパティ上部の名前を適当な名前に変更します。
この後、左右対称の設定を行うため、名前の最後には[.L]を必ず付けます。
今回は reverse.foot.L としました。
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脚部のコントロールボーンの接続

その1で作成した脚部のコントロールボーンを足の甲リバースボーンの子ボーンに設定します。
脚部のコントロールボーンの control.shinIK.L ボーンを選択します。
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[ボーンプロパティ]を開きます。
[関係]パネルを開いて[ペアレント]のボーンに reverse.foot.L を設定し、[接続]のチェックを入れます。
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これで足の甲リバースボーンの子ボーンに設定できました。
ボーンが見やすくなるようテールの位置を調整しておきます。
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膝のポールボーンの位置調整

親ボーンの構成が変わったことで、足裏ボーンを動かすと膝のポールボーンも大きく動くようになります。
このため、ポールボーンの配置によってはつま先を上げたとき、膝のポールボーンが膝裏に回ってしまうことがあります。
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予め膝裏に回らないよう、ポールボーンは膝より低い遠目の位置に配置しなおしておくと良いです。
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コンストレイントの設定

次に足の踵とつま先の動きを制御するフットリバースボーンのコンストレイントの設定を進めます。
アウトライナーウィンドウからアーマチュアオブジェクトを選択して[ポーズモード]を開きます。
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つま先ボーンのコンストレイン

つま先ボーンの toe.L ボーンを選択し、[ボーンコンストレインプロパティ]を開きます。
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[ボーンコンストレイント追加]のプルダウンを開き、[トラック]を選択して追加します。
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次にコンストレイントの設定を行います。
[ターゲット]に対象のアーマーチュアオブジェクトを選択します。
すると、[ボーン]の項目が追加されるので、つま先のリバースボーンの reverse.toe.L を指定します。
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足の甲ボーンのコンストレイン

足の甲ボーンの foot.L ボーンを選択し、[ボーンコンストレインプロパティ]を開きます。
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[ボーンコンストレイント追加]のプルダウンを開き、[ストレッチ]を選択して追加します。
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次にコンストレイントの設定を行います。
[ターゲット]に対象のアーマーチュアオブジェクトを選択します。
すると、[ボーン]の項目が追加されるので、つま先のリバースボーンの reverse.foot.L を指定します。
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動作の確認

この状態でフットリバースボーンの動きを確認してみます。
設定が正しく行えていれば足裏ボーンを回転させると踵立ちの状態になります。
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また足の甲のリバースボーンを回転させるとつま先立ちの状態になります。
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次はトランスフォーム変換を使ってフットリバースボーンを制御しやすくしてみます。
bluebirdofoz.hatenablog.com

参考ページ

本記事は以下の記事を参考に作成しています。
www.youtube.com