本日は HoloLens の調査枠です。
前回 HoloLens RS4 Preview のインストールを実施しました。
bluebirdofoz.hatenablog.com
HoloLens が RS4 でどう変わったか、以下のページに細かく説明があったので変更点についてもまとめ直してみました。
docs.microsoft.com
ここでは「全てのユーザ機能」と「開発者向け機能」に関する記述のみをまとめています。
全てのユーザ機能
起動時の2Dおよび3Dコンテンツの自動配置
詳細
2Dアプリランチャまたは2DUWPアプリは、起動時に最適なサイズと距離で世界に自動配置されます。
没入型アプリが3Dアプリランチャの代わりに2Dアプリランチャを使用する場合、没入型アプリは、RS1と同じように2Dアプリランチャから自動起動します。
スタートメニューの3Dアプリランチャは、世界でも自動的に配置されます。
アプリを自動起動する代わりに、ランチャをクリックして没入型アプリを起動することができます。
ホログラムアプリとEdgeの3Dコンテンツは、世界でも自動配置されます。
取り扱い
[スタート]メニューからアプリを開く際、そのアプリを世界中に配置することを求められなくなります。
2Dまたは3Dランチャーの配置が最適でない場合は、後述の新しい「Fluidアプリ操作」を使用して簡単に移動できます。
2Dアプリランチャまたは3Dコンテンツの位置を変更するには「Move this」と言い、視線を利用してコンテンツの位置を変更します。
Fluidアプリ操作
詳細
「調整」モードに入ることなく、2Dおよび3Dコンテンツを移動、サイズ変更、回転させることができます。
取り扱い
2DUWPアプリまたは2Dアプリランチャを移動するには、アプリバーを見て、タップ+ホールド+ドラッグジェスチャーを使用します。
3Dコンテンツを移動するには、オブジェクトのどこかを注視し、タップ+ホールド+ドラッグを使用します。
2Dコンテンツのサイズを変更するには、その外周の角を注視します。
カーソルがリサイズカーソルに変わり、タップ+ホールド+ドラッグでサイズを変更することができます。
また、2Dコンテンツの端を見てドラッグすることで、2Dコンテンツの高さや幅を広げることもできます。
3Dコンテンツのサイズを変更するには、両方の手をフレーム内に持ち上げ、準備ができた位置で指を上げます。
すると、カーソルが「2つの小さな手」の状態に変わります。そのまま、両方の手でタップして握ってください。
手を近づけたり遠ざけたりすると、オブジェクトのサイズが変わります。
手を前後（奥方向）に動かすと、オブジェクトが回転します。2Dコンテンツも同様にサイズ変更/回転することもできます。
Reflowを用いた2Dアプリケーションの水平サイズ変更
詳細
2DUWPアプリのアスペクト比をより広くすることで、より多くのアプリコンテンツを表示できます。
例えば、メールアプリケーションをプレビューウィンドウを表示するのに十分な幅にすることができます。
取り扱い
2DUWPアプリの左右どちらかの端を注視して、サイズ変更カーソルになることを確認します。
その状態で、タップ+ホールド+ドラッグジェスチャを使用してサイズを変更します。
拡張された音声コマンドのサポート
詳細
より簡単に音声コマンドを使用することができます。
取り扱い
次の音声コマンドを試してみてください。
・「Go to Start」 - スタートメニューを表示するか、没入型アプリを終了します。
・「Move this」 - オブジェクトを移動できます。
更新されたホログラムと写真アプリ
詳細
更新されたホログラムアプリに新しいホログラムが追加されました。
また、フォトアプリが更新されました。
取り扱い
ホログラムと写真アプリが更新されました。
ホログラムアプリには、いくつかの新しいホログラムと、簡単にテキストを作成するためのラベルメーカーが含まれています。
改良された複合現実感のキャプチャ
詳細
ハードウェア操作でのMRCビデオの開始と終了が行えます。
取り扱い
音量調整ボタンの「＋」と「－」を同時に3秒間押し続けると、MRCビデオの録画が開始されます。
両方を再びタップするか、ブルームジェスチャを使用すると録画が終了します。
ホログラムの単一空間管理
詳細
ホログラムの空間管理を単一の空間に簡略化します。
取り扱い
HoloLens は空間を自動的に見つけるようになり、空間の管理や選択が不要になりました。
周囲のホログラムに問題がある場合は、Settings > System > Holograms > Remove nearby holograms で近くのホログラムを取り除くことができます。
必要に応じて、Remove all holograms で全てのホログラムを取り除くこともできます。
オーディオ・イマージョンの改善
詳細
騒音の多い環境でも HoloLens からより良く音を聞きとることができます。
アプリケーションで検出された実際の壁面で音が遮られるため、よりリアルなサウンドを体験できます。
取り扱い
空間音を改善するためには、何もする必要はありません。
ファイルエクスプローラー
詳細
HoloLens 内からファイルを移動して削除できます。
MTP（メディア転送プロトコル）のサポート
詳細
HoloLens のライブラリ（写真、ビデオ、ドキュメント）にデスクトップPCで簡単にアクセスできます。
セットアップ中のキャプティブ・ポータル・ネットワークのサポート
詳細
ホテル、会議センター、小売店、またはキャプティブポータルを使用する企業のゲストネットワークに HoloLens をセットアップすることができます。
取り扱い
セットアップ中に、ネットワークを選択します。
必要に応じて自動的に接続にチェックを入れ、指示に従ってネットワーク情報を入力します。
開発者向け
空間マッピングの改善
詳細
空間マッピングについて、品質、簡素化、およびパフォーマンスが向上しています。
取り扱い
空間マッピングメッシュがよりクリーンに表示されます。
同じレベルの詳細を表現するために必要な三角形が少なくなります。
シーンの三角形の密度が変化することがあります。
深度バッファに基づくフォーカスポイントの自動選択
詳細
デプスバッファを送信すると、ホログラムの安定性を最適化するために HoloLens が自動的にフォーカスポイントを選択できます。
取り扱い
Unityで、Edit > Project Settings > Player > Universal Windows Platform tab > XR Settings に移動します。
「Windows Mixed Reality SDK」項目を展開し、 「Enable Depth Buffer Sharing」がオンになっていることを確認します。
これにより、新しいプロジェクトが自動的にチェックされます。
DirectXアプリケーションの場合は、各フレームに HolographicRenderingParameters の CommitDirect3D11DepthBuffer メソッドを呼び出して、深度バッファを供給するようにしてください。
ホログラフィック再投影モード
詳細
HoloLens の位置再投影を無効にして、360度ビデオなどの固定したコンテンツのホログラム安定性を向上させることができます。
取り扱い
Unity 内で、Viewのすべてのコンテンツが固定される場合。
HolographicSettings.ReprojectionMode を HolographicReprojectionMode.OrientationOnly に変更する。
App tailoring APIs
研究モード
詳細
開発者がHoloLensの重要なセンサーにアクセスできるようにします。
コンピュータビジョンやロボット工学の分野で新しいアイデアをテストするための学術および産業アプリケーションを構築する際に利用します。
アクセス可能なセンサは以下の３種類です。
・空間マップ構築と頭部追跡のためにシステムによって使用される4つの環境追跡カメラ。
・2種類の深度マッピングカメラデータ。
- 高周波数（30fps）の深さのセンシングのためのもの
（一般的にハンドトラッキングで使用されます）
- 低周波数（1fps）の遠方のセンシングのもの
（空間マッピングによって使用されます）
・2種類の IR-reflectivity (エミッタ)のストリーム。
- HoloLensから照射され、深度を計算するために利用されます。
取り扱い
HoloLens について、On in Settings > Update & Security > For developers で「Use developer features」と「Enable Device Portal」がオンに設定されていることを確認します。
次に、デスクトップPCから Device Portal を使用して、Webブラウザから HoloLens にアクセスします。
System タブの Research mode 画面を開き、「Allow access to sensor streams」のチェックボックスをオンにします。
HoloLens を再起動して設定を有効にします。
注：リサーチモードを使用して作成されたアプリケーションは、Microsoftストアに公開することはできません。
近日公開予定：センサーデータを活用するサンプルアプリケーションとドキュメントは、2018年4月に公開されます。
