本日は Blener2.8 の調査枠です。
Blender2.8でアンビエントオクルージョン(AO)を利用する手順を記事にします。
アンビエントオクルージョン
アンビエントオクルージョンは遮蔽による光源の減衰を考慮して影を描写する機能です。
柔らかな陰影を表現したい場合などに利用します。
効果を確認するため、以下のような凹みのある立体を用意しました。
レンダリング時に効果がかかるため、[3Dビューのシェーディング]は[レンダー]に設定しておきます。
Cyclesのアンビエントオクルージョン
最初に[レンダーエンジン]に[Cycles]を利用している場合のアンビエントオクルージョンの利用方法です。
Cycles の場合、設定を有効にするだけで環境遮蔽によるアンビエントオクルージョンを計算することができます。
[ワールド]タブを開き、[アンビエントオクルージョン(AO)]パネルにチェックを入れます。
これでアンビエントオクルージョンによる陰影が自動計算されて描画されるようになります。
[係数]や[距離]の値を変更して影の発生を調整します。[距離]は影が発生する空間の距離を設定します。
例えば、[距離]を[0.1m]に設定すると立体の溝に沿って小さな影が発生することが分かります。
Eeveeでのアンビエントオクルージョンの利用
次は[レンダーエンジン]に[Eevee]を利用している場合のアンビエントオクルージョンの利用方法です。
Eevee でアンビエントオクルージョンを利用する場合は、アンビエントオクルージョンの設定を有効にしておく必要があります。
[レンダー]タブを開き、[アンビエントオクルージョン(AO)]パネルにチェックを入れます。
これで Eevee のレンダーエンジンでアンビエントオクルージョンが利用できるようになります。
あくまで利用できるようになっただけで、Eevee では更にマテリアルに[AO]ノードを設定する必要があります。
シェーダーノードでのAO設定
今回はマテリアルの設定に[シェーダーエディター]を利用します。
[シェーダーエディター]のエリアを用意するため、[3Dビュー]の下枠を右クリックして[エリア分割]を行います。
分割したエリアの[エディタータイプ]を[シェーダーエディター]に切り替えます。
これで[シェーダーエディター]の画面が開きます。
[シェーダーエディター]は現在選択中のマテリアルの設定情報を[ノード]と呼ばれるブロックとその繋がりで表現します。
[AO]ノードを追加します。
[シェーダーエディター]のヘッダーメニューから[追加]->[入力]->[アンビエントオクルージョン(AO)]を選択します。
これで[シェーダーエディター]上に[AO]ノードが追加できます。
次にもう1つ、色の変化を設定する[カラーランプ]ノードを追加します。
[シェーダーエディター]のヘッダーメニューから[追加]->[コンバーター]->[カラーランプ]を選択します。
以下のように2つのノードが追加されました。ドラッグ操作でノードの繋がりを以下の通り設定します。
・[AO]ノードの[AO]と[カラーランプ]ノードの[係数]を接続します。
・[カラーランプ]ノードの[カラー]と[プリンシプルBSDF]ノードの[ベースカラー]を接続します。
これで Eevee でもアンビエントオクルージョンによる影が表示されます。
[カラーランプ]ノードのカラーバーを調整することで影の大きさや濃さを調整できます。
ここで設定した基本色がオブジェクトの色になります。