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HoloLens特化のホロ恋子モデルを作成する その33(捻り対策を行う)

本日はホロ恋子モデル2の作成枠です。
今回は少し手順を戻して各関節に施した捻り対策をまとめます。
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捻りがある関節

前回、ポーズを変形してウェイト付けを行いました。
更に各関節の捻りについても考慮する必要があります。
しかし、捻りの対策はウェイトで実施するには限界があります。
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そこで今回はモデリングで幾つかの対策を行いました。
限界はありますが、ある程度は捻った際の挙動も確認しておきます。
Humanoidの設定をデフォルト(捻りを両端50%に分散)と想定しています。
japan.unity3d.com

人の挙動で大きく捻りが加わる可能性のあるHumanoid関節は以下の通りです。

・首の先関節:左右45度
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・首の元関節:左右45度
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・肩の関節:内外45度
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・肘の関節:内外90度
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・手首の関節:内外45度
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・股の関節:外45度
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・膝の関節:外45度
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メッシュの歪みを制御する

回転させたとき、「メッシュにどういった歪みが発生するか」は捻り対策でもっとも重要なポイントです。
首などは頂点を真っ直ぐ接続せず、交差状に接続することで回転時にメッシュの歪みが発生することを防いでいます。
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その他、股や膝は四角面は全て後ろから前方側へ辺を切る形で三角面にしています。
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こうすると、脚を外側に大きく捻ってもメッシュが歪みません。
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試しに逆方向に辺を切った場合を試してみます。
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この場合、以下のようにメッシュに大きな凹みが発生してしまいます。
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逆に、後ろから前方へ辺を切る形では、内側に脚を捻るとメッシュが凹む形になります。
しかし、人の動きでは脚を大きく内側に捻るという動作はないため、考慮しなくても問題になりません。
このように稼働後のメッシュの歪みを想定してメッシュを作成します。

球体関節のウェイト

今回は捻りによる破綻を防ぐため、肩と肘を球体関節にしています。
この場合は分かれたメッシュのブロックをそれぞれのボーンにのみ関連付けます。
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これにより、捻りによるメッシュの歪みは発生しません。
しかし、接続部のメッシュが連続しないため、テクスチャの考慮が必要です。

次からはモデルの着色を行います。
bluebirdofoz.hatenablog.com