MRが楽しい

MRやVRについて学習したことを書き残す

MRTK2.6を使って自作のHoloLensアプリに3Dランチャを設定する

本日は MRTK の小ネタ枠です。
MRTK2.6を使って自作のHoloLensアプリに3Dランチャを設定する手順を記事にします。
f:id:bluebirdofoz:20210305090354j:plain

MRTK2.6

2021/3/4に MRTK のバージョン 2.6 がリリースされました。
github.com

バージョン 2.6 では3Dランチャのプロジェクト設定機能が追加されています。
docs.microsoft.com

3Dランチャの設定自体は以前から可能でしたが、MRTK で設定方法がサポートされたことで手軽に設定できるようになりました。
bluebirdofoz.hatenablog.com

今回はこのMRTKを使った3Dランチャの設定を試してみます。

サンプルプロジェクトの作成

以下のリリースページから unitypackage を取得してサンプルプロジェクトを作成します。
github.com

3Dランチャを設定するのに必要な unitypackage は Foundation パッケージのみです。
基本的な設定のみを行ったサンプルプロジェクトを作成しました。
f:id:bluebirdofoz:20210305090433j:plain

基本設定の手順は以下の MRTK 2.4 のときの手順と変わりありません。
bluebirdofoz.hatenablog.com

3Dモデルの取り込み

2021/3/4現在、3Dランチャで利用可能な3Dモデルの形式は glb ファイルのみのようです。
3Dランチャとして利用したい glb ファイルを Unity プロジェクトに取り込みます。
f:id:bluebirdofoz:20210305090453j:plain

利用モデルの制約

3Dランチャで利用可能なモデルには様々な制約があります。
制約事項については以下のページを参照ください。
docs.microsoft.com

特にモデルのポリゴン数は 10,000 ポリゴン未満である必要があるため、複雑なモデルは使用できない事に注意が必要です。

3Dランチャのプロジェクト設定

メニューから[Edit -> Project Settings...]を選択して開きます。
f:id:bluebirdofoz:20210305090533j:plain

[Project Settings]ダイアログが開いたら[MixedRealityToolkit -> Build Settings]タブを開きます。
f:id:bluebirdofoz:20210305090541j:plain

[AD App Launcer Model]をクリックすると、プロジェクト内の glb ファイルの一覧が表示されます。
3Dランチャに利用したいモデルを選択します。
f:id:bluebirdofoz:20210305090551j:plain

これで3Dランチャの設定は完了です。
f:id:bluebirdofoz:20210305090601j:plain

プロジェクトのビルド

Unity プロジェクトを UWP プラットフォームでビルドします。
f:id:bluebirdofoz:20210305090611j:plain

ビルドが完了すると、ソリューションファイルが出力されます。
f:id:bluebirdofoz:20210305090623j:plain

設定した glb ファイルはソリューションの (プロジェクト名)/Assets 配下に出力されています。
f:id:bluebirdofoz:20210305090632j:plain

UWP アプリの HoloLens2 への詳細なインストール手順は以下を参照ください。
bluebirdofoz.hatenablog.com

HoloLens2での確認

HoloLens2 にインストールされたアプリをアプリ一覧から選択します。
f:id:bluebirdofoz:20210305090749j:plain

3Dランチャを設定したアプリは3DモデルでHome空間にアプリが配置されます。
ランチャの再生ボタンをタップするとアプリが起動します。
f:id:bluebirdofoz:20210305090801j:plain

因みに3Dランチャは外枠を掴むことで大きさを変えたり、回転させることができます。
f:id:bluebirdofoz:20210305090809j:plain